■ 塩素のあれこれ
■ えんそ【塩素】
ハロゲン族元素の一。単体は常温で黄緑色の刺激臭のある気体。水によく溶け、空気より重い。酸化力が強く、反応性が高い。きわめて毒性が強く、空気中に微量存在しても人体に影響があり、高濃度では呼吸困難となる。工業的には食塩水の電解によって作られる。殺菌・漂白剤、塩酸や塩化ビニルの製造原料などに使用。元素記号Cl 原子番号17。原子量35.45。
■ 塩素は必要?
給水栓での塩素濃度を、日本では0.1mg/L(結合残留塩素の場合は、0.4mg/L)、中国では0.05mg/L以上保持するように決められています。もちろん、これには理由があります。浄水場から個々の蛇口まで長い道のりのため、水道水は消毒に塩素を使いこれを残留させることで雑菌汚染などが起こらないようにしているのです。ただし、残留塩素が多いほどその水がきれいな水というわけではありません。塩素は多すぎると、配管や鍋などの金属の腐食にもつながり、水に含まれている有機物と反応して発がん性物質であるトリハロメタンなどの有害物質の生成を増加させることも分かっています。
■ 塩素による害
「カサカサ肌の原因」:水道水の塩素は、髪や肌のタンパク質を壊し、細胞に大きなダメージを与えます。肌の保水力や保湿力を低下させ乾燥肌やアトピー性皮膚炎悪化の原因とも言われています。
「ビタミンを壊す原因」:水道水で、野菜・米・レバーなどの食品を洗うと、ビタミンの10〜30%が損失することが、各研究で明らかになりました。塩素が食品の細胞に入り込み、ビタミンを壊すことが原因です。
「まずい水の原因」:塩素が水中のアンモニアと反応し、あのイヤなカルキ臭となります。水道水をまずくしているのは、このカルキ臭です。水道水を汲み置きしておき、2〜3時間放置しておくとこの臭いは消えます。
「色あせの原因」:洗濯物の色あせは、水道水中に含まれる塩素が主原因です。
必要悪である塩素の対処を考えたときにも、「浄水は蛇口の直前で」という当社スタンスが有効だということが、お分かりいただけると思います。